働き方改革の1つの方針として掲げられているのが、リモートワークの導入です。オフィスに通わなくても働けるのが特徴で、家事や育児などを担っている女性も働きやすくなることが期待されています。
この国の方針を受けてIT業界ではリモートワークを導入する企業が目立つようになってきました。もともとエンジニアの仕事はオフィスに行かなくてもできるものが多いため、試験的に導入を行うのは難しいことではありません。実際にリモートワーカーを活用できる環境を整えるのに成功して運用できている企業も出てきています。
しかし、IT業界では女性エンジニアの増加に直結するような成果をあまり上げられていないのが現状です。もともと男性エンジニアが9割以上を占めている業界なので、女性が入りにくいという影響もあります。
より切実なのは、他の福利厚生が女性向けの形に仕上がっていない場合が多いことです。リモートワークの場合でも育児休暇や産前産後休暇を取得したり、時短勤務をしたりできる環境が整わないと若い女性を獲得するのは難しいでしょう。より女性が働きやすい福利厚生が整うことで比率が向上していくと期待されますが、そこまで手を回すことができている企業はまだ少ないのです。
女性エンジニアを積極的に採用しようと改革を進めている企業もあります。リモートワークの導入はその一環として行われているケースが多く、着実に女性が働きやすい労働環境が整えられつつあるのがIT業界です。